常夏のマレーシアで、fabric flower artist(布花作家)として講師業を中心に活動しています。レッスンでは、自らデザインしたオリジナルのパターンと、独自の染色法で指導しています。また、制作時にはカラーとスタイリングの知識をベースに、「お客様に似合う色」や「似合うデザイン」を提案させていただいています。レッスンやスクールのお問い合わせは、facebookより受け付け中です!

2015/04/09

The Peranakan Flowers

みなさま、こんにちは。いかがお過ごしですか?

我が家は昨日から一学期が始まり、ようやく「自分の時間」がとれるようになりました。本当に長かった春休み、遅れた分の仕事を取り戻すべく、日夜制作に励んでおります!

先日こちらの記事でご紹介したThe Peranakan Flowersプロジェクト。

初めての作品が完成しましたので、UPしてみます。


 bunga telang and primroses
蝶豆とサクラソウ


プラナカン・スタイルの伝統的な衣装「Nyonya kebaya」と「Sarong Batik」に用いられる「buketan」というデザインからインスピレーションを得て、制作致しました。

buketanは、西洋のフラワー・ブーケを模して作られたモチーフで、クバヤの刺繍やサロンのプリントに、ニョニャが好んで使ったデザイン。メインの大輪とサブの小花の組み合わせは、ビンテージのクバヤによく見られます。


お花の色は「ターコイズ・ブルー」と「フューシャ・ピンク」を選択。ターコイズとフューシャは、プラナカン・ウェア(食器)やビーズ・シューズにもよく使われてる代表的なカラー。

原色に近くはっきりとした配色がプラナカンの好む色使いですが、そのまま作ると普段使いのコサージュには、「派手過ぎる」印象です。

今回は、軽やかさを追求して、淡いトーンで制作しました。結果は、あと2トーンぐらい濃い目に色を出してもよかったかなと思いましたが、ひとまず、イメージ通りの作品ができて、ほっとしています。

ちなみに、過去の蝶豆はこちら

 

 プラナカン・シリーズと比べていただくと分かる通り、青みが深く、ぐっと暗い感じです。


ついでに、本物の蝶豆はと申しますと、


このような深い群青色をしています。

蝶豆(bunga telang)はニョニャの伝統的なお菓子「Kuih」に染料として使われているお花です。他に、薄紫と白の蝶豆もあります。

ビンテージのニョニャ・クバヤにも、図案として登場していることから、ニョニャにとって、身近なお花だったことが伺えます。

次回は、本物の蝶豆からとった染料で花を染めてみようかなと思います。

 制作の工程やデザインスケッチなど、facebook オフィシャル・ページ で日々更新中。オーダーのご依頼もこちらから受け付けております。ぜひ、遊びに着てください!